落札はしたけれど・・・、受注はできませんでした。_| ̄|○
結局すべて持っていかれて、我が社の仕事はゼロ。結果的に、元請さんとも訣別しました。残念で悔しくてなりません。
RC躯体の塗り仕上げ外壁改修工事。既存物件は老朽化が進み、雨漏りや結露がひどく、工事は喫緊の問題でした。ポイントは以下のとおり。
- (前回の改修工事において)開口部のアルミサッシ枠の周囲に充填したモルタル
- 同上枠廻りのシーリング
- 庇の付根部分の排水、水勾配
- 外壁のひびわれ対策、欠損部及び浮き部の補修
- 躯体コンクリートの劣化と仕上げの改修
- (おおきな意味で)断熱設計
当然ながら、仮設足場を組んだ後の外壁の詳細な点検と調査、診断は欠かせません。しかしながら今回の営繕課の設計仕様は、外壁の脆弱かつ劣化した部分の 点 と 線 の改修をする内容ですが、重要なことは 「外壁は面である」 ということです。市ではいつも判で押したように、下地調整塗材にカチオンフィーラー、仕上塗材に複層塗材E(アクリル系)を用いますが・・・。確かに外壁に防水形の仕上塗材を用いるとコストがかかるし、塗膜にふくれが生じる可能性もある。施工監理もたいへんです。
ではどうするか。ここから先は国交省の改修共仕(公共建築改修工事標準仕様書)にも書いてありません。私のオリジナル。でも、どこかのベンチャー系メーカーの材料の売り込みではないですよ。昔からの実績のある材料を使って仕様を組みます。ローコストで効果は抜群。工事が完了してもどこをどう設計変更したかわからないでしょう。正統派の工法です。これを受注できたら営繕課にVE提案しようと思っていたんですが・・・。ダメでした。
そもそも同じ現場は二つとないわけです。とくに建築改修工事の場合は。工事の目的をよく理解しよく達成するためには、よく設計図書を読み、改修共仕をベースにして、標準+アルファの仕様を組むことも(時として)必要なのではないでしょうか。ただし、それがあまりにも標準からかけ離れてしまうと、他との整合性がとれないし、予算の問題もあるかもしれません。発注者・監理者と事前によく相談のうえ、適正な工事をおこなうことが、われわれ専門工事業者の務めでしょう。
でも・・・建設業は受注が命。仕事をもらえなければ意味がない。明日からまた気を取り直して、新規物件をさがします。
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