突然の訃報を聞き、葬儀に参列してきました。読者はご記憶でしょうか。あのM総合建設のS社長。岳父が亡くなったとのこと。しかし参列して弔辞を聞いた私は、愕然としました。「・・・父は27日の午後●時、帰らぬ人となりました」
その時間は、まさしく私がS社長と電話で話していた瞬間なのです。
M総合建設さんの現場は、いつも段取がいいかげんで、塗装工事の工期なんて存在しません。今回も一般住宅の小さな便所の普通の改修工事なのに、大工さんとぺんき屋さんと内装屋さんと設備屋さんが一緒に仕事をすることに。大工工事が大幅に遅れたせいもあります。たしかに現場ではそういうことはよくおこり、その場合は前工程と後工程の職方と日程を調整しながら作業を進めていきます。しかしいくらなんでも、いま、こんな狭い粉塵だらけの部屋の中で、ペンキなんてとても塗れません。
「社長、せっかく現場にきましたけど、今日ペンキ塗るのは無理ですよ」
「なんでもいいから塗ってくれればいいんや!」
・・・毎回毎回、いつもそんなこといって。あとで仕上がりが悪くて、手直しをにいくはめになるのはこちらです。今回も、結局仕事にならずに帰ってきました。社長は 「親父の具合が悪くて、現場を見に行くひまがないんや」 なんて言い訳をしていましたが、それも1年以上も前から、ことあるたびに聞いてるいつもセリフ。ところがまさか、本当だったとは。
なんか申し訳なくて、葬儀の最中もずっと下をむいて俯いておりました。私はどうしたらよかったのでしょう・・・。
コメント