昨日集金にお伺いした伊藤さんは、昔気質の大工の親方、棟梁です。とにかく曲がったことが大嫌いで、当然ながら頭も角刈り。「終戦の時はまだ小学校2年の坊主だった」というから、もう60歳をとっくに過ぎていらっしゃいますが・・いまでもチャキチャキの現役です。私達も現場の仕事が悪いと怒鳴られ、いや叱られます。
「最近の若い衆はナニ考えてんだか・・・」
おっと!いつものヤツですね。大工がげんのう(ハンマーのこと)で指をたたくなんて恥もいいとこなのに、最近の若い衆ときたら、労災だぁ、などとぬかしやがる。ふざけるな!そんなんは大工(ダイク)じゃなくって、ダイハチかダイナナだ!って言うんでしょう?
「・・・そういやぁ、お前。コレ、読んだことあるか」
なんですか、コレって・・・え! 「教育勅語」? なぜかきちんと口語訳も付いています。
「昔はみんなこれを覚えさせられたもんだ・・・」
って、ちょっとあんまり昔過ぎやしませんか?
結局、コピーが用意してあって、それをもらって帰ってきました。まぁせっかくだから読んでみるとしよう。そんな伊藤さんは私が帰るとき、悪戯っぽく笑っていいました。「ご苦労さん、また頼むぞ・・・」
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